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オリジナル創作と日常の呟きを、徒然なるままに。
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いそいそと参加してまいりました。
以下その感想とか諸々です。

ご注意。
KOKIAが純粋に好きな方、今回のコンサートに大満足された方。
できればお読みにならないことをおすすめします。
(誹謗中傷とかそういうのではありませんが、気分を害されるかもわかりません)





さて! 注意書きもしたことだし語るぞー。

KOKIAの生歌は巷でも非常に評判で、ぜひ自分も肌で感じてみたいと常々思っておりました。
それで今回、思いきってチケット注文。そして見事当選!
というわけで本日、ひとりでこっそり潜りこんでまいりました。
木の壁面が美しいホールの片隅で、のんびりゆったり、開演のときを待ちます。

KOKIAと演奏者の方々が登場して、早速一曲目。
第一声を聴き「うわ、やっぱりすごい!」と早くも実感。
盛り上がり、大ボリュームで響き渡る声はどこまでも伸びて、ホール全体を震わせる。
圧倒されました。

私の大好きな曲「I believe ~海の底から~」も歌ってくれました。
これは文句なしに、本当によかった。
この曲に共感して涙を流していた頃の自分を思い出したり、これを聴いて気分を盛り上げながら書いたクロリアのワンシーンを走馬燈のように回想したり。
とっても密度の濃い時間を過ごせました。



そんな感じで、確かにKOKIAは期待を裏切らない実力の持ち主でした。
歌、上手い。ほんとうに上手い。
パフォーマンスもいいし、演出も素敵。見せ方も上手。
間違いなく玄人でした。

…でも、コンサートが進むにつれ、なぜかもやもやが溜まっていく自分がいました。
この違和感。ずれ。素直に喜べない感じ。なんだろう?
そうして戸惑っている間にも、KOKIAの迫力の歌声は続き、距離はどんどん開いて、ついていけなくなっていく。
結局、膨れあがった不安感は払拭されることなく、コンサートは終了したのでした。



コンサートの間、そして終わった後、あれこれ考えて、その不満感の正体がわかりました。

曲の中でKOKIAが繰り返し歌う「愛」のメッセージ。
歌詞の中でストレートに、何度も何度も、それらは力強くアウトプットされていきます。
「あなたたちにこれを伝えたい。大切なことだから伝えたい。聴いて。聴いて。聴いて。」
「共有したい。つながっている。ほら、つながっている。共感できるでしょう?」
そんなKOKIAの強い想いが、メロディに乗せて伝わってくる。

それが、いけなかった。
私はそれを、押しつけがましいと感じてしまった。
「私は大切なことを知っている、だからあなたたちに伝えたい」、それって上から目線じゃないか、と。
なんとなく、欧米的な価値観と、それがもたらした歴史の過ちを思い起こしてしまう。

そしてもうひとつ、メッセージの内容。
愛。
まるでそれがこの世で最も大切なもの、万能なもののように彼女は語るけれど、それって違うんじゃないだろうか。
未熟ながら宗教を学ぶ者として、どうしても引っかかってしまう。
人の愛はいつだって暴走する。
それにすべてを愛するなんて、ちっぽけな人間にはできっこない。
そんな不安定で不完全なものを、どうしてこんなに訴える必要があるんだろうか。



わかっているのは ほんの少しのこと (KOKIA『INFINITY』より)

本人もそう歌っているはずなのに。
一個の人間としてあるべき謙虚さが、私には感じられなかった。

本当の音を聞き逃さないよう /
私は今 何を信じていいか (KOKIA『本当の音』より)


本人もそう歌っているはずなのに。
人間はこんなにもぐらつく、あてにならない存在だと、そして自らもその一人なのだと。
自分のこととして真に受け止めていたなら、個人の考えをあんなにも声高に訴えはしないと思う。



…偉そうなことを言っていると、自分でも思います。
しかし上記のようなことがあって、素直に「よかった!」と思えなかったのは事実。
私の場合、歌のメッセージ性が強すぎるとミスマッチを起こしてしまうんだな、ということがはっきりわかったので、それは今後に活かせるいい経験だったと思います。

多分KOKIAのコンサートには、もう行かないでしょう。
でも幻想音楽や心的情景を歌うKOKIAは今でも変わりなく大好きだから、それらの音源はじわじわ集めていこうと思ってます。
以上、長々と失礼いたしました。コンサートレポートもといまなかの独り言でした。
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真中ユエ
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オリジナルファンタジーをイラストや物語で表現しています。
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